2009年 02月 24日
訪問者
極度に痩せた黒と茶色のゴマ塩柄のそいつは啼くことも出来ず。
玄関横の植え込みにうずくまっていた。
病気か、飢えか、
首にはピンク色の首輪があり、飼い猫である事がわかる。
抱き上げた時、あまりの軽さに驚き、助けることしか考えなかった。
うちに来たんだ。うちの猫になりなさい。
栄養失調が原因なのか、目が見えないようだ。
目がかすかに白濁している。
力なく抵抗する華奢な体から、警戒心の強さがわかる。
そのせいで食事にありつけなかったのかもしれない。
本当は良くないんだが、紙パックの牛乳を温めて、砂糖を溶かす。
それを与えた。
いったいどれくらい食べてなかったんだろう。
少しの牛乳で痙攣してしまう。
少しずつ、少しずつ。指に乗せて与える。
明け方近く。
やっと啼けるようになった。
命は尊いな。